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ウェルビーイングという視点

昨今の観光旅行のテーマとして注目されている「ウェルビーイング」について考えたい。

私が、今から10年前の2014年に立ち上げた姉妹宿「佃屋」のテーマは、「暮らすように遊ぶ」だった。

地方の宿が「その土地に暮らすような滞在」を掲げることはこの時代から増えており、今回の「ウェルビーイング」の要素にも、この考えが存在しているのではないだろうか。

では、私が考えるツーリズムに於けるウェルビーイングとは。

「自分自身の今後の人生を、持続的にヘルシーで幸福なものにしていく為の気付きを得ることができる旅」である。

実はこれ、私自身がこの島に移住してから得た気づきなのだ。

程よい田舎の暮らしを味わいながら幼少期を過ごしたのち、進学・就職と都会への憧れから都内へ移り住んだ私は、その生活を満喫しながらも「ここはずっと住み続ける場所ではないな」と心の隅で考えていた。

そこから住む場所や職を変えながら、少しずつ自分の求めるものを明瞭化させていき、辿り着いたのがここ隠岐の島。

離島でありながらも人口規模は比較的大きい為、生活に必要なものは島内で完結している。(ちなみに最低限レベルではなく満足できるクオリティの物資が手に入る)

また、空港があるので都市や旅行へのアクセスも実はなかなか良いというのも長年暮らせてきたポイント。

それでありながら、中心部から20分も車を走らせれば、離島ならではのダイナミックで風光明媚な自然風景に出逢える。

そんな島の静かなエリアに見つけた畑付きの古民家を、理想の空間にリノベーションして、憧れの暮らしの場所にしたのが、この新屋敷。

しかもシェフとワインつき。

そう、このお宿は、

『のんびりとした環境で、時間に追われることなく仕事をこなしながら、自然と触れ合いつつ体と頭を程よく動かし、美味しいご飯とワインで一日を締める』

という私自身が手に入れた憧れのウェルビーイングライフを体験していただくことができる場所だったのだ。

新屋敷への滞在は、単なる旅の数日間で終わらせない。今後の人生をいかに生きるか、のきっかけになるようなことを思い立つ旅にしたい。それが宿主の私の想いだ。

ファイヤーピットを組むシェフ。力仕事のあとの食事とお酒は最高なことを知っているから頑張れる。

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